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限定責任対策
相続対策としての限定責任信託
受託者は、信託事務から生じた債務について、自己の債務としての弁済の責任を負います。そのため、収支がマイナスになるような信託では、受託者の固有財産が債務弁済の引き当てになってしまうことも考えられるところです。それでは、信託の受託者となるのを躊躇する場面も十分に考えられるため、結果として信託の利用範囲が狭まってしまいます。
限定責任信託(信託法第9章)では、責任範囲を信託財産に限定することを認めています。
相続対策としての限定責任対策
限定責任信託は、受託者の責任が信託財産に限定される信託です。受託者は信託財産で履行すべきすべての債務について、信託財産の範囲内でのみその責任を負うことになります。
家族の財産管理を目的とする限定責任信託を考えてみます。
親が高齢になり所有アパートを子に信託します。子は受託者を引き受ける場合には、予想外の債務負担を負うことがあります。損害保険で賄うほどができないほどの多額の損害賠償責任のことです。アパートを限定責任信託とすることでこのリスクを回避することが可能です。
相続対策としての限定責任信託 一般社団法人の活用
限定責任信託により受託者が想定外の責任を負うことを防ぐ効果があるとお話しました。
さらに家族で一般社団法人を組成し、これを受託者にするという手も考えられます。一般社団法人の理事は悪意重過失がない限り、第三者に対して責任を負うことはありません。アパート管理による想定外の責任まで理事が第三者損害賠償責任を負うことはないのです。