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受益者連続型信託以外の信託を複層化した場合の評価(4)

2017年06月13日
信託受益者連続型信託以外の信託における信託受益権の評価額は信託受益権の評価額(=所有権の評価額)=収益受益権の評価額+元本受益権の評価額となる。
基準年利率が採用された理由としては下記の理由が考えられる。
資本市場では,市場金利以上の利回りの投資商品があれば多くの市場参加者がこれを買い付けるので,商品が値上がりし,投資利回りが市場金利まで低下する。逆に市場金利以下の投資商品を所有する投資家は市場で売り付けるので,商品の値が下がり,投資利回りが市場金利まで上昇する。この結果,すべての投資商品の利回りは市場金利に収斂する。
相続税評価においては信託財産の見かけ上の利回りが市場金利から乖離しても,信託財産の信託満期までの利回りは結局市場金利になると想定し,相続税評価における収益受益権の割引率は市場金利に相当する基準年利率(安全利子率)を使用することになっている。
理論的には,信託財産の利回りが基準年利率の場合,信託財産の評価額から収益受益権の評価額を控除して算出した元本受益権の評価額と,直接信託元本を基準年利率で割り引いて算出した元本受益権の評価額とは一致するはずである。この理論的背景により,信託収益額の見積もりが困難な場合の元本受益権の評価は,直接信託元本を基準年利率で割り引けばよいと考えられていると思われる。
しかし,基準年利率が採用されたことに対して問題点はないのだろうか。
現行法上では,収益受益者は,毎年分配を受ける金額が保証されている場合は特段の問題は生じないものと考えられる。しかし,毎年分配を受ける金額が保証されていない場合には,保証されていないにもかかわらず,毎年分配される予定の金額で信託受益権を計算するのであるから,評価額が過大になる場合があり不合理であることも考えられる。この不合理を解決するには,毎年一定の金額が収益から分配されない場合には,元本から分配する信託の設定が必要になるものと思慮する。
 配慮されなければならない事実は,財産評価基本通達202項に基づく収益受益権の評価方法は,その基礎となる将来収益の合理的な評価(同通達では「推算」と表現している)と現実との乖離が生じる可能性は多分にあり,その乖離の程度によっては元本受益者と収益受益者との間で争いが生じる可能性があるという点である。なぜなら,実務では残余財産受益者ではなく元本受益者を定める場合には,その元本を維持する義務も課されているからである。

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