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信託税制下での複層化の本質について(2)

2017年06月20日
最高裁の判示の要約は下記の通りである。
(判示)借地権設定に際して土地所有者に支払われるいわゆる権利金の中でも(中略)所有者が当該土地の使用収益権を半永久的に手離す結果となる場合に,その対価として更地価格のきわめて高い割合に当たる金額が支払われるというようなものは,経済的,実質的には,所有権の権能の一部を譲渡した対価としての性質をもつものと認めることができるのであり,このような権利金は(中略)譲渡所得に当たる(中略)。
つまり,借地権設定の対価である権利金が,土地の所有権の機能の一部を譲渡した対価としての性質を有するに認められる場合もあるということである。ただし,それは借地権設定契約が長期間の存続期間を定めるものであり,かつ,借地権の譲渡を承認するものである等,所有者が当該土地の使用収益権を「半永久的に手離す結果となる場合」という特殊な状況が想定される。
この経済的実態について実質説の立場で考えるとこのようになる。当該収益受益権の設定は,確かに信託法上は受託者に所有権が移転しているものの,信託財産の所有権の機能の一部の譲渡という実質を有するとは言いにくい。むしろ,信託契約の中で受託者は受益者に受益債務を負ったのであるから,当該信託財産について安定的永続的に収益受益者に収益させるという役務の提供という性格が強い。これをもって実質と捉える訳である。これを実質説とよぶ。実質説の立場に立てば,受益権の内容が受益権の本質を判定する判断基準とされると思慮する。所得税法の考え方を若干織り交ぜることになるが,信託財産の譲渡という対価を伴う受益権の設定が資産の譲渡にあたるのは第一に,信託財産の元本の移転を伴う場合である。第二に,収益受益権のみを受益権の内容とする場合である。この場合,元本受益権は委託者に残存するはずである。このように考えると,最高裁の判示のように,委託者が信託財産に関する権利を永久に手離す結果となる場合と考えるのが自然とも思われる。しかし,実質説が当該事例の課税として成立しうる唯一の考え方かというと,決してそうではない。擬制説という考え方がもう一方にある。

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